感涙顔
田尾安志
楽天イーグルス監督
シーズン最終戦を終えた直後、
選手たちから胴上げされたそうな(9/28)
敵地のヤフードームで観客の田尾コールの中、
背番号「88」が、5回宙を舞ったとか。
テレビそのシーンは見損ねちゃったんだけど、
もし見てたら感涙しただろうなあ。
プロ野球はもちろん勝負の世界だけど
勝つことがすべてではないということを、
野球ファンが一体となって表現した
実に美しい瞬間だったに違いない。
努力やひたむきさに送られる拍手と歓声。
弱くても応援しよう、頑張って努力することが
素敵なんだという、声無き思いが伝わってくるではないか。
★
年間20億〜30億円の赤字が当たり前の
パ・リーグ球団で、今シーズンから参入したばっかりの
楽天球団の収支が、黒字になったそうな。
それは三木谷さんが言うように
経営努力だけの成果ではないんじゃない?
勝ち組負け組がはっきり分かれてしまうこんな時代に、
それこそリストラ対象のような選手たちを
集めて作った球団を、わざわざ応援しようという
時代の空気が確実にあったと思う。
勝者にはない、感動がそこにはあったと思うな。
だから、最下位が運命づけられているチームを
鼓舞し奮闘して、ひっぱって来た田尾監督が
胴上げされたシーンは、それを象徴するシーンに違いないよ。
その田尾監督を「成績不振」という理由で解雇する
三木谷さんのドラスティックな判断は、誤りだったと
ワタシは強く思うんだけど。
応援団だった歌手のさとう宗幸さんも、
楽天離れを宣言したそうな。
ワタシは経済のことはまったく素人だけど
このファン心理は、そのうちきっと楽天の営業成績にも
はね返ってくるんではないかという気がするよ。
イラスト・文章の無断転載を禁止します/著作・松村宏