ヒーロー顔
力道山
12月15日の命日に、11億円かけた大作映画
「力道山」が韓国で封切られるそうな。
全編ほとんど日本語の韓国映画なんだって。
そういえば以前「ジャンヌ・ダルク」という映画を観た時、
ハリウッド製作のせいか、フランスの歴史劇なのに俳優が英語なので
語学が分かるわけでもないのになんだかシラケた覚えがある。
だけど、この映画が正攻法で来る所をみると
ただの英雄伝で終わらせるつもりがないのね。期待しちゃおうっと。
★
ワタシはこの戦後最大のヒーローの時代は知らないんだ。
少年時代は、弟子の馬場サンや猪木サンに熱中した世代。
力道山は、このふたりの日本プロレス界のカリスマを育てた
ものすごく偉大なプロレスラーとしての知識だけで、あこがれていた。
大人たちは、力道山が屈強なアメリカ人レスラーたちを
伝説の空手チョップでなぎ倒すシーンを見て勇気をもらい
戦後復興をなしとげたんだと思っていたよ。
長嶋選手が登場するまでの、日本人最大のヒーローだと思っていた。
・・・でも、いつの頃だったんだろう。
力道山が朝鮮半島出身だと知ったのは。
それを知ったときの驚きは、例えて言うと
「この世にサンタはいないんだ」と、はじめて理解したときの
ショックに近かったかもしれない。
いや、そうじゃないな。むしろ、その事実に驚くというよりは、
大人はみんな知っているのに、あえてその事実には触れないように
していたことに、ショックを覚えたんだな。
つまり、あえてそこには言及しないでおこうという、
暗黙のルールが社会に形成されていて、それを守るのが大人だと。
で、知ったからには、もう大人の側に立つしかないので
以来、力道山が半島出身者であるということを話題をする際には
相手を選ぶクセがついたのだった。
でも・・・やっぱりこれ、差別ってやつだよね。
★
たぶん、映画「力道山」はこの部分にも鋭く切り込んでくるんじゃないかな。
日本での公開は来年6月だそうだけど、どんな反響がおこるんだろうか。
まあ、そんな堅苦しい見方だけでなく、力道山と戦う柔道家の役で
パンクラスの船木誠勝も出てるらしいから、単純に試合のシーンが楽しみ!
そうそう、話は変わるけど、なんでも北朝鮮も中国と合作で
「力道山の秘密」という映画を撮っているらしいよ。こっちも楽しみだなあ。
ものすごい反日ヒーローになるんだろうなあ。
今年「ヨン様」、
来年は「リキ様」ブーム!
イラスト・文章の無断転載を禁止します/著作・松村宏