愚連隊顔

岡本喜八監督

自宅で御家族に見守られながら亡くなった(2/19)

ワタシの小学校の大先輩で

尊敬して、いちばん好きな映画監督。

代表作の「肉弾」や「独立愚連隊」などの

数多くの戦争映画を撮ってこられた。

それは、戦争で生き残った体験からだそうな。

同じ町内の仲のよかった幼なじみが、

戦地から一人も帰ってこなかったのがショックだったそうだ。

だけれど、監督の作品はウエットではない。

どこまでも軽やな活劇で、乾いたユーモアに満ちていた。

「説教くさいのが嫌い」

と、お話を直接うかがったことがある。


「肉弾」は、特攻攻撃のことだ。

映画は魚雷にくくりつけたドラム缶に乗って

敵艦をまちぶせて海を漂う下級兵士の若者が主人公。

いまの言葉でいうと自爆テロになっちゃうか。

でもこの攻撃は「鬼畜米英」を相手に

最初に日本軍が発明したものなんだもんなあ。

出撃前夜、初恋の女学生とふたりで

爆弾をかかえて戦車に突撃練習するシーンだってある。

これだけ言うと、めちゃめちゃ悲惨な話だけれど、

人間のけなげさと戦争のばかばかしさを対比して

これだけ明るく楽しく描いた作品をワタシは他に知らない。

もし、追悼番組で放映されることがあったら

できるだけ多くの人に見てもらいたいなあ。

同じアジア人が同じ国を相手に同じ戦い方をして

命を落としていっている現実があるんだもん。

決して「昔の映画」なんかじゃない。現在進行形だ。

ワタシにとっては生涯のお手本。


きょう、監督はやっとほんとの終戦を迎えられたのかも。

だとしたら、きっと町内のガキ大将にもどって、

ひさしぶりの再会を楽しんでいらっしゃることだろう。

「愚連隊」仲間たちと・・・。



合掌。




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