曲者顔

旭鷲山

夏場所絶好調で、十一日目で10勝1敗の好成績。

二ケタ勝利で久しぶりの三賞が見えてきたね。

技のデパート・モンゴル支店と呼ばれて久しいいけれど

果たして今場所、技能賞の候補にあがるんだろうか。

十日目には豪風を正面からの電車道で押し出した。

本人が「一生で一番いい相撲」と自画自賛したほどで

まさに正攻法のお手本のような相撲だった。

だけど旭鷲山の場合、この正攻法が

奇襲になってしまう。

誰もまともに攻めてこないと思ってるのが旭鷲山なのだ。

今場所も琴ノ若戦での逆手まわしや、

朝赤龍戦での河津掛けなど、

他の力士にはマネのできないような

奇手・珍技を使って観客を楽しませてくれる。

それだけではない。立会いまでの前哨戦で

実に凝った心理戦をしかけて相手を幻惑。

北勝力戦では土俵の上で塩に分かれる前のにらみ合いを展開し

すっかり相手を術中にはめて10勝目を奪った。

確かに見ていて面白いんだけど、待ったの連発で

立会い4度のやり直しというのはあんまりだ。

三賞選考委員会は旭鷲山に技能賞を与えると、

そういったかけ引きまで技能的だとして認めて

称えてしまうことになっちゃうから、悩むところだろうなあ。

・・・苦悩賞だ。




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